打ち合わせ段階で住みやすい設計にできたと自負していても、実際に住んでみなければ住みやすいかどうかわかりません。特に新築は中古物件とは違い、工事が完了するまで全体像を確認できないことが多いです。
それゆえに、「思っていた間取りと違う」「設備が使いにくい」「日当たりがよくない」など、本来の理想と実際に住んでみたときのギャップが生じやすくなります。
こちらでは、一戸建て購入時の失敗例として4つの事例をご紹介いたします。これから新築戸建てを購入しようとしている方は参考にしてください。
間取り
昨今ではインターネットや住宅雑誌が充実していることによって、顧客側もイメージしやすく、具体的な注文をしやすくなりました。しかし、写真で見たおしゃれな家をそのまま反映させた結果、後悔するパターンも多いです。
特に間取りによって生活のしやすさが大きく変わるため、安易に間取りを決めてしまうと大きな失敗につながります。さらに、間取りは出来上がってから大幅な変更ができないことから、失敗すると取り返しのつかない事態になるおそれもあります。
例えば、リビングに吹き抜けと階段を設けている住宅は、一見非常におしゃれですが、実際に住むと吹き抜けによる寒さを感じてしまいます。最近の住宅は断熱効果が高いとはいえ、熱が上に逃げる性質を持っている以上、寒さは避けられません。
その結果、寒さを防ぐために暖房を余計に使用することになり、光熱費が高くつく可能性があります。また、階段がリビングにあることで、人の出入りが激しく落ち着かないという事態も起きてしまうかもしれません。
見た目にこだわるのも大事ですが、それ以外にも機能性や利便性など全ての要素を考慮したうえで、実際に住むイメージを描きながら新築を設計することが大切です。
寝室
寝室の大きさで失敗するケースも多いです。中には、寝室で着替えや化粧も済ませたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。その分ゆとりを持ったスペースが寝室には必要ですが、ベッドでスペースが埋め尽くされるような設計にしてしまっていた場合、暮らしにくいと感じるでしょう。そのため、寝室は思ったよりも大きめに作ることをおすすめします。
家具
造り付け家具のような移動できない家具の場合、模様替えをしたくなってもできないほか、必要でなくなっても撤去できないなどのデメリットがあります。造り付け家具は自由度が低くなるため、検討する際は何十年先まで見通すようにしましょう。
設備
設備の失敗例としてよくあるケースが、窓の配置です。住宅は日当たりがよくなければ、カビの繁殖やシロアリの増殖に影響します。とはいえ、窓を多く設ければよいわけではありません。窓を多く設けると、人の視線や隣家から自宅が見えてしまう可能性があるため、かえってカーテンを開けづらくなり、日当たりが悪くなります。断熱性能や予算とも関わってきますので、業者とよく相談して決めましょう。
そして、最も失敗が多いのはコンセントとアンテナ端子の位置です。家具の配置をよく考えたうえで、設置個所を決めましょう。小さな設備ですが、増設するには費用が大きくかかります。あらかじめ多めに配置しておくのもおすすめです。
また、エアコンや洗面台などの設備で失敗するケースもあります。位置や高さが合わず、修繕が必要になった場合、余計な費用がかかってしまいます。
窓の取り付けやエアコン、洗面台などの空調や衛生設備に関しては、必ず業者と話し合いを行ったうえで、取り付け位置を確認しましょう。