新築を購入した当初は特に不満はなくても、住み始めてからキッチンやリビングの間取りが使いにくかったり、日当たりが悪かったりなどを感じることも少なくありません。こだわり抜いた新築の注文住宅でも何らかの不満が生まれ、リフォームを検討するケースが見られます。
新築住宅をリフォームしたくなる原因
新築住宅をリフォームしたくなる原因としては以下のようなものがあります。
- 家具を設置したときの動線が悪く、料理や掃除がしにくい
- 日当たりが悪く、日中でも室内が暗い
- リビングに小上がりを作ったことで圧迫感が出た
- 柱が幅をとり、部屋が狭く感じる
- 書斎やスキップフロアなどを設けたがあまり使わない
- 両親と同居することになり部屋数が足りない
このように、住まいを建てる際に先々のことを考えなかったり、こだわりを詰め込みすぎたりと住みにくくなることがあるのです。事前の打ち合わせが不足していたことで起こるといえます。
また、建築条件付きの土地や建売住宅を購入した際にリフォームしたくなるケースもあります。これらは注文住宅と違い、間取りなどは決められています。キッチンやトイレなどの設備も決められているため、想像していた仕上がりにならない可能性も考えられます。また、建築条件付きの土地は区画販売されることが多いため、住まいに対する要望を反映できるかどうか、あらかじめ確認することが大切です。
契約不適合責任の内容を把握する
新築でもリフォームはできます。ただし、状況などによっては「契約不適合責任」が適用されなくなる可能性があるので注意が必要です。契約不適合責任は2020年4月の民法改正で、瑕疵担保責任から名称・内容を変更された法的責任を指します。
新築住宅を購入した際に設備などが契約内容に適合していない場合、契約不適合として施工会社に対して修補や損害賠償、契約解除などを請求することができます。新築住宅で瑕疵が見つかった場合は引き渡しから10年間有効です。基本的に契約書では施主に対して不利な条件や項目はないものの、場合によっては施工会社側に有利な特約を盛り込んでいるケースも考えられます。万が一のトラブルに備えて、契約書の契約不適合責任に関する項目をきちんと確認することが重要です。
事前の打ち合わせで確認したいポイント
新築住宅で失敗しないためにも、確認しておきたいポイントがあります。
- 動線を入念に確認する
- 周囲の建物や木などの日当たりを考慮して窓の位置を決める
- 流行の設備が本当に必要かどうか吟味する
- 家族全員と意見を交わす
- 将来を考えた間取りを採用する
- 断熱性能を確認しておく
事前にしっかりとプランニングしておけば、住み始めてから不満に思えるところを減らせます。また、余計なリフォーム費用がかからずに済みます。仮にリフォームを行う場合、住宅ローンの支払い途中でもリフォームローンは組めます。ただし、月々の金銭負担が大きくなるため、無理なく返済できるかどうかも検討する必要があります。注文住宅で失敗しないためにも念入りな打ち合わせが大切です。